「文化的景観」

[present-day life][word] 「文化的景観」
昨今地域の特色が消え失せている事が多い。
路地があり高低差もあった六本木も、防衛庁があり東大生産研究所があった乃木坂などは近いけれども特色がある場所だった。
が、今はヒルズとミッドタウン大型開発の同じ様な場所になっている。
湾岸地域もどこも同じ様な空間になってしまい、今までに無いほどの「均質空間化」を感じる。
そんな中、世界遺産候補の平泉も、「おばあちゃんの原宿」も、巨大コンビナート群も「文化的景観」――。古寺や城趾(じょうし)だけでなく、ふだん目にする風景が文化財として評価され始めている。
http://www.asahi.com/culture/news_culture/TKY200807030095.html

1.文化的景観の定義、重要性
文化的景観とは、以下の文化財を指します。
地域における人々の生活又は生業及び当該地域の風土により形成された景観地で我が国民の生活又は生業の理解のため欠くことのできないもの(文化財保護法第二条第1項第五号より)
文化的景観は、日々の生活に根ざした身近な景観であるため、日頃その価値にはなかなか気付きにくいものです。文化的景観を保護する制度を設けることによって、その文化的な価値を正しく評価し、地域で護り、次世代へと継承していくことができるのです。
文化的景観の中でも、文化財としての価値から特に重要なものについて、都道府県又は市町村の申出に基づき、「重要文化的景観」として選定することができます。
重要文化的景観に選定されたものについては,現状を変更し、あるいはその保存に影響を及ぼす行為をしようとする場合、文化財保護法により、文化庁長官に届け出ることとされています。ただし、通常の生産活動に係る行為や非常災害に係る応急措置等においては、この限りではありません。
また、文化的景観の保存活用のために行われるさまざまな事業、たとえば調査事業や保存計画策定事業、整備事業、普及・啓発事業に対しては、国からその経費の補助が行われます。
重要文化的景観の選定制度は、平成17年4月1日の文化財保護法の改正により始まった新しい文化財保護の手法です。
http://210.137.20.12/1hogo/bunkatekikeikan.html

とし、ニュータウン、コンビナート群、おばあちゃんの原宿巣鴨も文化的景観として価値を見いだされる様になる。
温暖化の環境問題と同時に環境の均質化がここ10年ほどで加速したみたいだ。
どんなに人間が優秀になろうとも、コンピューターや技術が発達しようとも、積み重ねて来た人の営みで生まれた多種多様な環境は、そう簡単には生み出せ無いのだろう。
経済の早さ故に、結果均質化空間になってしまったのかもしれない。