「夏の風物詩」
暑い季節にも涼しさを提供してくれる「ラムネ」
風鈴同様あの清清しいビー玉の音が心地良い。
ガラス玉の入った形の瓶は、現在、世界で生産されておらず、
完全回収(回収率70%)の究極のリサイクルボトル。
エコな面と共に面白い経済的仕組みも「ラムネ」にはある。
それは分野調整法(法律ではなく業界の約束事)によって大企業は作らない事になっている。
他にはシャンメリーなどもそう。
そんなこともあって地場のラムネがあったり、身近に感じるのかもしれない。
ラムネが生活に定着したのは、意外な出来事がキッカケ。
明治時代の中頃、東京でコレラが大流行したことがありました。その時、某新聞が、「炭酸の入った水を飲んでいればコレラにかかることはない」という記事を載せ、これはいい、というわけでラムネが売れに売れ、値段も下がったらしい。
戦前の海軍の軍艦には、必ずラムネ製造機が設置してあったとか。水兵さんはラムネが大好きだったようで、海で揺れてもテーブルから落ちないようにラムネのビンは六角形をしてる。
全国ラムネ業者
●ラムネ豆知識
ラムネの定義は
「炭酸飲料がビー玉で栓をされていること」日本に初めてラムネを伝えたのは黒船で有名なペリー。
黒船の艦上に幕府の役人を招いた時、ポンと音をさせて驚かせたのが最初。
ちなみに幕府の役人は鉄砲と間違えて刀を抜きそうになったと言われている。日本で発売当初「レモン水」として売られていた。
それがなまって「レモネード」⇒「ラムネ」になった現在では使われなくなったが、ラムネは飲むとげっぷが出ることから、「月賦」の隠語として「ラムネ」が使われたこともあった。
<ラムネの瓶>
ラムネが誕生したのは18世紀のイギリス。
当時は「キュウリ瓶」と呼ばれるコッペパンのような形の瓶で
シャンパンのようにコルクと針金で栓をしていた。ビー玉を発明したのもイギリス人。
19世紀、コルクを作る会社の社長が発明。
当時王冠もあったが、高価なものだった。
そこでもっと簡単な栓の仕方はないかと考えていた時に、
瓶を作った余りのガラスに目をつけた。瓶の形が今のようになったのはビー玉で栓をするようになってから。
ビー玉が抜けないように、
そして下に落ちないようにと瓶の真ん中をすぼめた今の形になった。瓶についている二つの突起は、元々瓶が洗いやすいように、
ビー玉をひっかけるためのものだった
ビー玉は、瓶を作る時に入れる。そのあと首を変形させる。瓶が作られなくなった理由は2つ
1)形が特殊で作るのに手間がかかるため
2)安くて軽いプラスチック容器の普及口がプラスチックのものが発明された理由は、
1)製造がしやすい
2)ビー玉をとりやすくするため
3)ガラス瓶はラムネを詰める際に瓶を逆さまにする必要があり、
内容量が正確に決められないため
ガラス瓶のいいところは炭酸が抜けにくい所。ガラス瓶だと作ってから1年は炭酸が抜けないが、
口がプラスチックになると半年くらいしかもたない。
一見さんの業者やイベントなど回収率の悪い時は瓶では売らない。
ビンを売るのはある程度の常連さんだけ瓶の保証金は1本60円
地方には回収が難しいため売ることができない。
<ラムネの味>
○ シロップの主な成分は、甘みの素である砂糖と、
○ 酸味の素であるクエン酸(または酒石酸)
○ クエン酸は柑橘類の酸味の素でもある。
クエンとは中国産のレモンのこと。最もポピュラーな食品添加物。
サプリメントなどにも多用されており、
疲れの元である乳酸をたまりにくくする。<瓶詰め>
○ラムネの瓶を機械に入れると、まず上を向いた状態のまま
瓶の中にシロップが入る。
その後炭酸水が入るが、入れながら瓶を徐々に逆さにする
炭酸水は約2気圧の圧力をかけて入れているため、
逆さにするとビー玉が瓶の口に吸い付く。
口にはゴムがついているため、ビー玉が完全にくっつき、栓をする