「テーブル オン ザ ルーフ」

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トラフ設計による" テーブル オン ザ ルーフ " (CLASKA屋上)。

老朽化したホテルをリノベーションして東京・目黒にオープンしたホテル「クラスカ」の屋上計画である。この屋上に上がると、視線をさえぎる建物もなく、遥か遠くまで見渡せる。見下ろすと車もビルもミニチュアのように見える。その屋上空間に、眺めの良さを生かして、さまざまなイベントに対応できる外部空間が求められ、ウッドデッキ材を敷くことがアイデアとしてあった。ただ、床全面にデッキを張るだけでは、後にテーブルやイスが必要になってくる。また、床面が少し上がることから、既存の手すりよりも高い手すりが必要となってしまう。
そこで、外周の既存の手すりからセットバックさせ、イスとテーブルの中間的な扱いとして床面から550mm浮かせた巨大な「テーブル」を提案した。このテーブルは、縁側のような床であり、椅子であり、舞台でもある。上部には、屋上エントランスと連続してテーブルを横断する大きなパーゴラで緑の屋根をかける。既存の手すりのフレームに切り取られた風景は、室内の窓から見る眺めのようでもある。
巨大なテーブルというアイデアが、既成のスケール感を狂わせ、非日常的なオンザ ルーフ(屋上空間)を演出する。
新建築 2005年4月号
2006年4月号 商店建築
TORAFU ARCHITECTS トラフ建築設計事務所
トラフ建築設計事務所
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