維新派 (http://www.ishinha.com/)

modmasa2004-02-05

最初に維新派を知ったのが渋谷tsutayaのレンタルコーナー。以前に友人が青年団(劇団)に居て、その頃から劇を見る様になったが、生というよりかTVやビデオで見る事の方が多い。岡山県・犬島での公演「カンカラ」(http://www.aa.isas.ne.jp/deltamovie/kankara.html)のオープニングがCalmの曲とどこか似ている。犬島(/inujima-scene/)を背景に組まれた舞台に沢山の役者が現れ足を踏むならす音で合唱をするシーンがとても印象的なオープニングだった。劇の舞台が設置された銅の精錬所跡は、レンガ造りの工場跡や数本の大煙突等の独特の風景が残されてる場所、
今村昌平監督の「カンゾー先生」のロケにも使われたとか。この作品で朝日舞台芸術賞を受賞。野外に劇団員自らの手で何ヶ月もかけて大劇場を建築しその舞台と場所を常に問い続けてる事も興味を持った一因だった。どこか明治時代を思わせるような舞台と意匠。カンカラではとくに人の声で合唱する「カラカラ、ピンピン」が凄く印象的で頭にいつまでも響いていた。犬島アーツフェスティバル(http://www.city.okayama.okayama.jp/kikaku/bunka/inujima/)の様に今までの様な大都市を真似る地方ではなく、それぞれの場所の特性を活かした街作りが最近増えているのは、少しホっとする。青少年の役者の設定も鑑賞してる側に自分の過去や記憶を背景になってる製錬所も相まって、想起させるのかなと思う。実際には経験した事も無いノスタルジアな世界。明治時代のような西洋文化東洋文化と融合した頃のような、和洋折衷の擬洋風な世界観が何故懐かしさを感じさせるのだろうか?日本人として遺伝して来た遺伝子にそれが組み込まれてるかなとか思ってしまう。沢山の要素(地域、舞台、意匠、音楽、大小小道具)によって織りなされる舞台はいままでの箱の中での演劇とはひと味違い、新たなる空間体験を可能にしてくれるのかもしれない。是非一度空間定見してみたい劇団だ。

維新派『カンカラ』観劇レポート(http://www.officek.jp/skyg/wn/doc/kankara/)(http://www.geocities.co.jp/Hollywood/3576/scrap/kankara.html)(http://www.city.okayama.okayama.jp/kikaku/bunka/inujima/re_vi.htm