「自分の場所へ」

新大蔵省前に位置するOmini-Sports Center。1979年のコンペの勝者Michel Andrault & Pierre Parat設計。隣地のベルシー公園との連続性とメガストラクチャー（巨大ホール内の照明、音響、可動装置が内包されている）の圧迫感を解消するため、芝生の斜面によるデザインがされている。しかし巨大ストラクチャーのトラスは外部に飛び出しておりその巨大さが印象に残る。緑の芝とストラクチャーやガラスのカーテンウォールフレームの青の対比は印象的だ。緑と青、ポンピドゥーセンターの裏のパイプ群にも通じる色は水、木々の記号化なのだろうか。24種目のスポーツを開催出来、最高17,000席がある巨大施設だ。スポーツ大国フランスを象徴する施設だ。多面体の壁面が芝生になってるのは操作的ではあるのだが実際目の当たりにすると気持ちのいい。散策している親子なども芝生の丘を上り下りしたり、芝生の上で佇ずんでる人が居たり皆楽しんで居た。市民が自ら場所を読んで自分の場所にしていけるような建築、ランドスケープを垣間みれた瞬間だった。