「ガス抜き空間」

modmasa2004-09-19

2004ナビスコカップ決勝、浦和レッズ×FC東京。今年のレッズは選手層が揃ってることもあり会場の8割近くは赤いレッズサポーターに覆われていた。会場観戦の醍醐味はなんと言っても会場での一体感と臨場感だろう。今まで一番凄かったのはW杯日本戦を国立でモニター観戦した時だ。たかがモニターでどんだけ盛り上がれるんだと嘗めていたが、未だあれ以上の臨場感、一体感を経験することは難しい。特に予選通過の時は国立競技場から渋谷駅まで見ず知らずの人達と大騒ぎで歩いたのは凄かった。どの店からも店員が外に出てきていて「オ〜ニッポン、ニッポン、ニッポン、ニッポン〜!!ハイハイハイ!」コールであった。渋谷駅前交差点に至っては蒼いT-シャツのサポーターからサラリーマン、小学生ぐらいの子供からおじいさんまでハイタッチと応援で大盛り上がりであった。世代を超えた一体感がこの国に生まれたのは戦争以来ぐらいに稀に見る空間が歳の中に出来あがっていた。しかもほとんどの人がTVを見て集まった人達だ。会社でも試合中だけは皆でテレビにかじりついていたところまである。そんなことがこの国で起きたのも今まででこのとき以外だろう。
浦和レッズの応援の一体感はどこか優等生じみていていた。2003年に阪神戦に友人に連れられていったが不連続の一体感があった。それに比べてレッズの応援は連続の一体感であるのかもしれない。全員が拳を突き出してる姿は冷静に見ると少し不思議だ。空間の一体化は面白い。そこに作るハードの建築or空間にどうソフト、プログラムを組んでいけばいいのか、そしてそのような空間がストレスの多い現代都市の人々のガス抜きになる可能性がある。季節感、都市的スケール感(河川、湾岸)ハレ空間(屋台、祭り)を感じれる昔ながらの花火も、そんな役割を果たしていたのかもしれない。