「象徴的空」

modmasa2005-06-24

Elephant エレファント (2003)
グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」のガス・ヴァン・サント監督。
2003年カンヌ国際映画祭パルム・ドールと監督賞、史上初W受賞作品。
1999年に起きた米コロラド州コロンバイン高校の銃乱射事件をモチーフに、事件が勃発するまでの高校生たちの一日を淡々と描いた映画だ。
映画のチラシに写る黄色のバッファローtシャツを着る少年、映画のタイトルElephant エレファントが印象的な作品。「エレファント」のタイトルは、製作時に会社側に「銃乱射事件を扱うなら、こういうつくりの映画ならよい」と例に出された映画のタイトル。ただそれだけの事だがそれが意外にも象の象徴やバッファローtシャツとの関係とは?と考えさせられてしまう。
この黄色がいつまでたっても脳裏に残る。それに反して始まるどんよりとした青空。

 オレゴン州ポートランド郊外のワット高校。ある初秋の朝、生徒たちそれぞれの、いつもの一日が始まる。ジョンは、酒に酔った父と車の運転を交代して学校に到着。だが、遅刻した彼は校長から居残りを言い渡される。写真好きのイーライはポートレート制作の真っ最中。女子に人気のアメフト部員ネイサンはガールフレンドと待ち合わせ、食堂では仲良しの女子3人組がダイエットや買い物などの話で持ちきり。そんな中、いじめられっ子で内向的なアレックスとエリックは、ネットで入手した銃器を手に学校へ向かっていた…
http://www.elephant-movie.com/noflash.html

http://static.flickr.com/30/49709969_cb6abc170f.jpg
黄色の印象に反して始まるどんよりとした空。ある意味この空がこの作品の物語を象徴している。

http://static.flickr.com/33/49709991_5c22239af4.jpg
ジョンの黄色のバッファローtシャツが印象的。

http://static.flickr.com/31/49710003_51e943c9e3.jpg
もう一つの空、どんよりもせず淡々とした日常の空。のんびりした時間の空。
大事件も何も関係なく同じ一日の空。空の印象が違うのは人間の側だけなのかもしれない。

エレファント デラックス版 [DVD]