「New Heaven建築博覧 NO.4」

modmasa2004-02-29

David S. Ingalls Hockey Rink(1959-1960)を後にし住宅街を抜けながらVenturi設計のDixwell Fire Stationに向かう。住宅街は白人が多く住んでるらしく緑の並木に隣地との策も無く一軒家が並んでいる。なかなか曲がる道が見つからずやっとの思いで曲がる。しばらく歩いていると何か緊張感のある雰囲気。夏場のNYは夜の7時になってもまだまだ全然明るい。丁度強い日差しが減って来た5時ぐらいだった。人気が全く無かった道路沿いにぞろぞろどこからとも無く黒人が現れ始めた。気がついたら黒人(恐らく低所得者層)の住宅街のど真ん中に出て来てしまったようだ。家の軒先のテラスからこっちを見るやばそうな兄ちゃん達。交差点のガソリンスタンドではラップばりばりのラジカセ担ぎながら車から乗り出してる若者。人の視線はそのまま警戒を感じる。研究してる学生に成りきればなんて事は無かった。明らかにNYの町中に居る人たちとは目つきが違った。どうやら一本道を間違えてしまったみたいだ。砂がまってる道路、道路脇の寂れた住宅街、何するとも無く玄関の階段にたむろする若者、これも一つのアメリカなのかと思った。テロの引き金は国内にもあるのかもしれない。緊張しながら歩きに歩いたので目的の建物に着いたら呆気なかった。レンガの赤みとロゴが上手くファサードの表情を引き立てていた。消防署と赤煉瓦が見事に一致していた。(http://www.vsba.com/projects/fla_archive/50.html)
(http://www.bluffton.edu/~sullivanm/venturi/nh.html)
(http://www.cityofnewhaven.com/fire/dixwell_fire_station.htm)
丁度夏休みの季節で高校生がインターンに来ていた。夏休みに入っているにも関わらず人気は結構ありキャンパスの雰囲気は堪能出来た。腹ごしらえに寄ったラップサンドの店では学生だけしか居なく、ちょっとした学生気分を味わえた。最後に日が沈みつつある中大学キャンパスの中心的な芝生広場で一休みし、駅を目指す。が、タクシーなんて一台も走って居ない、バスを聞いても誰も知らないと言う。しょうがないので記憶を頼りに駅に向かう。体感して街を知る格好のチャンスなのかもしれない。記憶と場を同調させての行動!駅への途中閉鎖されてるいかにも治安の悪そうな倉庫群や、巨大なホッケーリンク場があった。ホッケーリンクはあまりの巨大にXLの建築に入るのではないだろうか。駅への道すがら治安が悪かった時代の痕跡を垣間みる。駅では日本ではもう無い小さなdankin donuts(http://www.dunkindonuts.com/)のショップがあり。車内用のドーナッツを買い夕日が沈み行く駅のロビーでぼーっと過ごす。車中では車掌がNY近郊に住んでる様でGrand central station(http://www.grandcentralterminal.com/
(http://www.nyctourist.com/grandcentral1.htm)
(http://www.aviewoncities.com/nyc/grandcentralterminal.htm)の30分ぐらい前に彼は仕事を終わらして帰路についたらしい。そう、車内のエアコン、電気全部をoffにして消えやがった!呆れるぐらいいい加減な対応。頻繁に通路を歩いていた彼はそれっきり来なくなった。周りも騒然と一端はしたけど、呆れているようだった。Grand central stationに着いたらすっかり夜。夜のターミナル駅は幻想的で格別だ!それにしてもこの巨大リンク場何故ここまで上げる必要があったんだろう?流石、建築が見物の街だけある。