「キャンバス壁面」

素材をいろいろ街で気になってみていて発見した石壁面。通りに面した店舗ガラスファサード脇の壁面。一つのタイルを交互に９０度ずらしながら何回も繰り返してパターンを生み出している。堅い石に刻まれた布を編んだようなテクスチャー。どうしてもガラスファサード脇ということもあってただの壁として扱われがちだが、この壁面は夕方から壁面に取り付けられている照明によって綺麗な編み込みの陰影が浮かんで一つのキャンバス壁面と化している。ファサードでマイナスイメージになりがちな構造壁をこうやって街並みのキャンバスとして扱うのは上手い方法だ。正直この壁面を２０年近く知っているのだが良さに気づいたのは今回が初めてだった。もしかしたら照明がとりつかれたのが最近の事なのかもしれない。
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